マーケティングリードの分類と営業が求める分類指標

マーケティング

マーケティングの基本であるセグメンテーションやターゲティングを進める中で、当然ながらセグメンテーションを細かく行えば行うだけ精緻なマーケティング活動ができます。

ただ、細分化するほど分析や施策検討にかかる時間は増大していくことは否めません。

どの程度の粒度で分類/分析するかは企業規模やマーケティング割けるリソースという制限の中で実行可能なレベルで分類していく必要があります。

しかし、どれだけマーケティング的に精緻に企画し、獲得したリードであっても営業から「質が悪い」と言われることがあるのは何故かという点について考えてみました。

マーケティング視点での分類

マーケティングの立場での成果は「どれだけ営業機会を創出したか」で評価されることが多いので、各施策の評価としては量の面では「(HOT)リードの数」、質の面では「獲得リードに占めるターゲット層の割合」で評価します。

リードの数については獲得単価を一つの指標としますが、この部分はマーケティング側で施策の良し悪し・投資効果を測るために用います。

質については、あらかじめ想定した「ターゲット層のリード」の割合を評価します。いくら多くのリードを効率的に集めたとしても、想定するターゲット層でない場合に商談から受注に繋げることが難しくなるからです。

マーケティング側から見て「良い結果」というのは「ターゲット層のリードが多く取れた」ことを指します。

必然的に分類方法も「ターゲット層か否か」が基準になり「業種」「企業規模」「所属」を軸に分類しがちです。

営業視点での分類

方や営業視点で考えた場合の指標は、今すぐに対応する必要があるのかという「緊急度」、どの程度の案件があるのかという「案件規模」、そして受注の可能性があるのかという「案件確度」で良し悪しを判断します。

マーケティングから営業へ渡す際には「緊急度」と「案件規模」(これも精度低め)の情報が取れていれば良いほうで「案件確度」はフィールドセールスが詳細ヒアリングをかけないとわからないというのが実情です。

ただ、営業からするとこの「案件確度」が最大の重要項目であるのです。

なので案件確度でA/B/C/Dなどと分類するわけですが、マーケティングから渡すタイミングでは、とりあえず情報不足もありCやDで渡されることになります。

結果、営業からすると営業活動の結果BやAであることが判明することになりますし、逆に言うと営業が積極的にフォローしなければDはDのままで捨て置かれ、マーケティングリードから受注に繋がらないということになってしまいます。

どうすればよいのか

このリード情報に対する両者のギャップを埋めるために、私は次の2つのアプローチをしています。

ターゲット層を極端に絞る

業種や企業規模によるターゲティングではなく、もっと極端にターゲットを絞ります。

それは営業が「確度なんて関係なくそこは行きたい・やりたい」というレベル感まで絞っていきます。これを実施するには営業とのコミュニケーションが重要なのでなかなか地道な時間がかかりますが、「営業各個人が抱えているミッション」「個人的志向」により「法人名」「事業所」レベルでターゲットを決め、リード獲得します。

「抱えているミッション」は大前提ですが、「個人的志向」というのが重要で、業界でも好きな会社、好きなブランド、家から近い、直行直帰に便利などなど、仕事以外の部分に営業担当がメリットを感じられるようなものを優先的に営業へは展開するようにしています。

不純なようですが、これが一番営業からも感謝され、結果的に効果が出るような気がしています。

マーケティングがセールス領域に踏み込む

最近ではインサイドセールスも一般的になってきましたが、一般的なインサイドセールスはBANT条件や案件情報のヒアリングに留まります。導入時期はいつで、競合がどこで。という情報を取ってくるわけですが、そこまで案件が具体的になっているタイミングで新規参入は現実的には難しいです。

よほどプロダクトが尖っていてニーズにマッチするとか既存業者に不満があれば取れますが、まともな競合がいる環境であれば、そこからひっくり返すのはまず難しいですし、優秀な営業であればあるほど、その部分での見切りは早いですし、私もその判断は概ね正しいと思います。

なので私の場合ですが、準顕在層のリードに対して「課題を定義していく」ところから提案して案件化したりしています。

この方法は業態にもよりますし、こればかりやっているとマーケティングの本業ができなくなるという難点はありますが、顧客観察や営業からの信頼獲得という意味では圧倒的な成果を得られます。なので常にタスクとしてこういった提案フェーズの作業を1、2件こっそり保持するようにしています。

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