一括りに営業といっても販売形態や取り扱い製品によっていろいろなスタイルがある。
今回はプロダクトセールスとアカウントセールスの違いについて、それぞれの特徴や、求められる思考特性についてまとめてみます。
プロダクトセールスとは
プロダクトセールスとは直訳すると「製品営業」となりますが、主に特定の製品分野や技術領域に特化した営業のことを指します。
主にメーカー系の営業に多く存在しています。
技術動向や競合を含めた製品情報に詳しく、会社によっては簡単なデモなども営業が実施します。
プロダクトセールスに求められるスキル
プロダクトアウトでの戦略立案能力
プロダクトセールスのミッションとしては、「特定の製品をどれだけ売るのか」が重要になるため「製品ありき」のスタートになることが多いです。当然市場ニーズを開発へ反映させるための活動も重要ですが、まず今の数字を作るためには、今あるものを如何に売るのかが重要だからです。
このように書くと、自由度の低い仕事のように思えますが、逆に市場に囚われる必要がなく、特定の製品と技術領域の専門性を持って未開拓の市場を開拓できることがプロダクトセールスの醍醐味でもあります。
そのため、市場を広く捉え、現状あるものを自社製品で代替できるものはないのか。どのようなマーケットであれば製品の優位性が出せるのかを考え、営業戦略を立案することが求められます。
チャネル構築力
次に求められるのが販売量を極大化するためのチャネル構築です。
特に製品知識に富んだ営業の育成にはコストがかかることや、メーカー社員であることが多いため、プロダクトセールスの絶対的な人数は多くありません。そこで代理店や販売店の開拓と育成も重要ミッションになります。
チャネル構築にはマーケット単位での代理店施策の立案、育成に対する優先度のコントロールなど両社の相互利益を継続的に考えた上でのリレーション構築能力が求められます。
アカウントセールスとは
アカウントセールスとはいわゆる法人営業でイメージされる営業に近いもので、特定の顧客(アカウント)に対して自社製品および周辺サービスを販売します。
自分に割り当てられた領域(特定顧客や市場)に対して、売上やシェアを大きくすることがミッションとなります。
アカウントセールスに求められるスキル
顧客志向
自分が担当する顧客・市場が何を求めているのか、何を必要としているのかを見極め、提案する能力が求められます。
顧客ニーズがあれば自社製品ではなく、競合製品でも売るくらいの顧客志向を持たれている方も多く存在します
顧客理解と全体最適化
顧客とのリレーション構築ができることが大前提として存在し、その中で全体最適なシステム提案を行うことが求められます。
そのため、自社の得意領域に関係なく、業界のトレンドやニーズの理解は必要で、顧客から「業界に詳しい」「自社(顧客)のことを分かっている」と思われるための努力が求められます。
そういった前提に立って、業界の最新事例を紹介したり、顧客の運用負荷など現状を踏まえた最適解を提案することで信頼を勝ち取る能力が求められます。
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